魔法科高校の優等生 第8話ネタバレ注意!エイミィの表情と氷柱転がしを要チェック!

この記事では魔法科高校の優等生 第8話「氷熱地獄《インフェルノ》」のネタバレや感想、見どころについて解説していきます。

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この「魔法科高校の優等生」は長編物語「魔法科高校の劣等生」のスピンオフ作品であり、本篇アニメと同じ時系列で進む物語であることから、2095年に九校戦で行われた各試合の勝敗や順位はそのままで、試合結果が覆ることはありません。

そのことから原作小説や本篇アニメをすでにご覧になった方々には、試合結果は最初からわかっていることになるのですが、原作にない第三高校の三人美娘が加わったことでドラマ性がとても向上しています。そのことからオリジナルの「魔法科高校の劣等生」の内容をすでに知っていても、見るのが楽しみの作品となっています。

今回の「魔法科高校の優等生第8話」のサブタイトルは「氷熱地獄《インフェルノ》」となります。

前話の第7話「数学的連鎖(アリスマティック・チェイン)」もそうでしたが、今回の第8話「氷熱地獄(インフェルノ)」も中二病心を刺激するカッコイイ題名になっていることが特徴です。

第8話も九校戦での試合が中心となりますが、競技の内容だけでなく、登場する選手ひとりひとりの心模様の描写も十分に楽しめる内容となっています。

今回は、第三高校の三人美娘のリーダー格である一色愛梨の試合があることや、サブタイトルとなった司波深雪の「氷熱地獄《インフェルノ》」が、この”優等生”での初公開となります。

今話の主役ですが、サブタイトル的には司波深雪となります。そして《インフェルノ》も迫力満点で十分にインパクトがあるのですが、主役は深雪でなく、前半は里見スバル、後半は明智エイミィになると思われます。

ふたりとも本篇アニメでももちろん登場はしていたのですが、クローズアップはされていなかったことでスバルのBS魔法や、同じく未登場だったエイミィの”氷柱転がし(正式名不明)”も登場することで、スバルやエイミィの魅力が増量されていることから、脇役キャラのファンである方々には嬉しい内容となっています。

魔法科高校の優等生 第8話「氷熱地獄(インフェルノ)」のあらすじ要約


2095年8月6日。全国魔法科高校親善魔法競技大会、通称「九校戦」も四日目が過ぎ、また一年生だけが参加できる新人戦の初日も終わりました。

そしてその夜、選手たちの宿舎となっている国防陸軍富士演習場内にあるホテルの一室では、第一高校の一年生女子だけのパジャマパーティーらしきモノ(普段着の者含む)が催されていました。

テーブルにはポップコーンやドーナツと言った甘味菓子がたくさん並べられ、それぞれの手には紙コップがあり、中に入っている飲み物は茶色なことからウーロン茶か紅茶かと思われます。

参加しているのは、司波深雪、光井ほのか、北山雫、明智エイミィ、里見スバル、滝川和美、春日菜々美の代表選手7名全員です。

全員参加で笑顔があふれ、すでに互いがかなり親しい間柄になっているのがわかります。

乾杯の音頭を取ったのは、一年女子チームのムードメーカーであるエイミィです。

ここで雫の『スピード・シューティング』新人戦優勝、エイミィと和美の『スピード・シューティング』新人戦2位と3位入賞、ほのかの『バトル・ボード』予選突破が報告されます。

そして、ほのかは明日は試合がないのですが、深雪、雫、エイミィは『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦があり、スバルと菜々美は『クラウド・ボール』の試合があることが会話からわかります。

そこでほのかが話題を振ります。

「クラウドは、三高の一色さんが出るんだっけ?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

すると横に座っている雫が応えます。

「うん。油断できない相手だよ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、『スピード・シューティング』で対戦し、苦戦した経験がある雫からの言葉なので説得力があります。

しかし、そこでスバルが立ち上がります。

「心配いらないさ! ボクが出るからには、一高に華麗な勝利を約束するよ!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、宝塚歌劇団の男役を意識したような、芝居がかった華麗なセリフと華麗な決めポーズを披露します。

それを見た、深雪と雫は放心してしまい、ほのかに至っては目が点となってしまいました。

スバルは背が高く、美少年のような顔つきであるので、似合うと言えば似合っているのですが、どことなく残念感が漂っています。

やはりホンモノの歌劇団男役のようにはいかないようです。

エイミィが、苦笑気味に尋ねます。

「深雪たちはスバルのこれ、初めてだっけ?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そこで和美が詳しい説明をしてくれます。

「認識阻害の先天性スキルがあるから、わざとこうやって印象に残りそうな言動をしちゃんだよ……」

「……そ、そうだったのね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

取りあえず返事だけは礼儀として、してみました感で深雪が応えます。

「ピラーズ・ブレイク、うらやましいなぁ。司波くんが技術スタッフなんでしょ?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

菜々美が心底うらやましそうにそう尋ねます。

「そう。信頼できるよ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

簡潔かつ適切な返答を雫がします。

「雫の『アクティブ・エアー・マイン』も、司波くんの魔法だよね?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

菜々美が立て続けに質問します。

「――私のフラッシュもねっ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

会話に割って入ったのは、胸を反らし両腰に手を置いて得意気な顔をしたほのかです。

フラッシュとは、おそらく『バトル・ボード』予選のスタート時に見せた閃光魔法のことのようです。

「あれもなのぉ!? ……クラウドも担当して欲しかったぁ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、菜々美は悔しがります。

「お兄さまの身体はひとつなのだから、同時に二種目の担当は無理よ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

すまなさそうに言うのは深雪です。確かにいくら達也が天才で能力的にまったく問題なくても、物理的にムリなものはムリです。

「でも菜々美が言いたいこともわかるよぉ。今のところ担当した競技は負けなしだもんねぇ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

友人思いなエイミィらしい発言が出ました。

「もっと威張っていい戦績なんだが、……聞けば、インデックスへの登録も辞退したらしいし」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

スバルが腑に落ちないと言った感じで発言します。

この発言を耳にした深雪は、ハッとしたように口を開き、そして膝の上に置いた両の手を握ります。悲しみ、悔しさの両方を感じさせる仕草です。

「……そうね。お兄さまの悪い癖なの」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪のその声はつぶやくように聞こえます。

この後、場面はホテル内の一室、達也の部屋となります。

そこには、パジャマパーティーのままの私服姿の深雪と、九校戦技術スタッフの作業着姿の達也がいます。

ふたりは座ることなく、互いに立ったまま向かい合っています。

部屋の照明は暗く、明るい雰囲気ではないことがすぐにわかります。

ここで深雪は『アクティブ・エアー・マイン』のインデックスでの登録を、雫の名前で行ったことへの真意を達也に問います。

すると達也は四葉家当主の真夜の意向を汲んでのことだと白状します。

「……やはり、そうなのですね。お兄さまに枷を嵌めているのは四葉。私自身の存在。私にもう少し力があれば……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、深雪は失意に涙を浮かべます。

達也はそんな深雪をそっと抱きしめて言います。

「――深雪。お前はそう言うことを考えなくていい」

「……お兄さま。例え世界がお兄さまの敵になろうとも、私はずっとお兄さまの味方だと言うことを忘れないでください」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

達也と深雪だけしか知らないふたりが共有する秘密。この世界でたったふたりぼっちの儚い存在の再確認でした。

そして翌日、2095年8月7日となります。舞台はホテル内の一室です。

ここは宿泊部屋ではなく、机や更衣室がある部屋で以前に第三高校の選手たちが雫の『スピード・シューティング』の分析を行った部屋と同じ造りです。

ここに第一高校一年生女子の春日菜々美と里見スバルがいます。

菜々美は項垂れて長椅子に座り、それを見下ろす形でスバルが立っています。

そのスバルが菜々美に尋ねます。

「――そんなに強かったのか? 三高の一色愛梨は?」

「……あんなの人間に出せるスピードじゃないよ。ヴァーチャルトレーニングでは人間の限界値で特訓したのに……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

菜々美は完全に打ちのめされてしまっていて、まるで元気がありません。

「仮にそれが本当でも、一色選手は必ず遅くなるよ。このボクの固有スキルがある限りね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

スバルは自分のスキルに絶対の信頼を置いている様子で、ウインクしながらのサムズアップ、そして決め台詞でこの場を締めます。

その言動は完全に歌劇団の男役のつもりのようでした。

そして場面は九校戦、新人戦女子『クラウド・ボール』決勝となりました。

『クラウド・ボール』とは、シューターと呼ばれる機械から射出される低反発の手のひらサイズのボールをラケットやCADを使って相手コートに落とす競技です。

コートの作りやラケットから、テニスに良く似ていますが、テニスと違ってボールは1つではなく、最大9つにまで増え、透明な箱形の家屋のようなものの中で行われる競技です。

そして、固い壁や天井に当てて跳ね返したボールが相手コートに落ちても有効になると言った、上下左右すべてを使うテクニカルな球技です。

余談となりますが、第一高校生徒会長の七草真由美は今回も『クラウド・ボール』で優勝したため三連覇の偉業を達成しています。

話を”優等生”第8話「氷熱地獄(インフェルノ)」に戻します。

スバルも愛梨も入場し、いよいよ決勝戦が始まります。

開始当初はスバルと愛梨はほぼ互角となり、さすがに決勝まで進んだ選手ならではの実力を見せつけます。

ですが、試合が進むにつれて愛梨が異変を感じます。

スバルがいない場所を狙って打ち返したボールの先に、いないはずのスバルがいつのまにか必ずいることです。

当初、愛梨はスバルが幻影魔法を使ったのかと思ったようですが、見えているスバルは間違いなく実体です。

しかしそこに気配は感じ取れないと言う不可解な現象でした。

(……このボクの認識阻害は、見えているのに存在を感知できないと言うBS魔法。気づいたところで対処法はないよ)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、愛梨がなにかに感づいたのをスバルは察知しましたが、自分の能力に確信していることから不敵な言葉を心の中でつぶやくのです。

ここで補足いたします。

スバルのセリフにある『BS(Born Specialized)』とは、先天的特異魔法技能者のこととなります。

これはCADを用いて高速発動させる現代魔法や、吉田幹比古のように呪符を使う古式魔法とは根本的に異なる能力で、生まれながら備わっている超能力と言えばわかりやすいかも知れません。

「魔法科高校の優等生」には登場しませんが、原作小説、本篇アニメに登場する第一高校の女性カウンセラーで、「ミズ・ファントム」のコードネームで呼称される警察省公安庁の覆面捜査官でもある小野遙(おの はるか)が得意とする隠形(姿を隠す術)はBS魔法です。

また、第一高校一年の柴田美月が持つ精霊が見える「水晶眼」も、霊子放射光過敏症で常に眼鏡をかけていることで、その能力が常時発動しっぱなしなことがわかります。

そのことから美月も一種のBS能力者と言えるのかも知れません。

スバルが”気づいたところで対処法はないよ”と言った意味は、この認識阻害の先天性スキルは、いつでもどこでも常時発動しているサイキック(超能力)のようなものなので、術式を展開させている魔法とは根本的に異なるからです。

司波達也の「術式解体(グラム・デモリッション)」は、展開された術式を消してしまえる強力な対抗魔法ですが、展開された術式が存在しない先天性のBS魔法には効果がないと思われます。

舞台を九校戦に戻します。

試合の中で異変に気づいた愛梨はプレイしながら思案します。

(……なにか特殊な魔法が働いているのだろうけど、その理由を考えている暇はないわ。それなら……)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、愛梨はここで大胆にも両目を閉じ、意識を集中させます。

(……相手の動きは見ない。ボールだけに集中して、スピードを上げて、見えるボールをすべて打ち返すっ!!)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

すると、愛梨の首元に光がボオッと灯りました。

愛梨が放った強烈なスマッシュがスバルの真横を通りコートで弾みました。

その速度は尋常じゃないようで、スバルはまったく反応できませんでした。

(……うぅ。……マグレか? ……いや、……明らかに速くなっている。……取りきれない)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

スバルはただ突っ立ったままとなり、捕捉できない超速ボールが次々とスバル側のコートで弾み、愛梨が得点を重ねます。

(単純な速さの勝負なら、誰にも負けないわ。……私はエクレール。稲妻よっ!!)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

愛梨はこの時点では、もうスバルと言う相手選手をまったく見ていません。

見ているのはボールだけなので、スバルの認識阻害能力の影響を少しも受けていないのです。

愛梨はここが勝負所と悟ったようで、意識を集中させ、動体視力と反射神経、運動神経を研ぎ澄ませ、超高速の移動魔法を駆使して、ただ近づいた標的のボールをするどく打ち返すことだけに専念したのです。

ただこれが可能なのは、愛梨の異常なまでの動体視力と反射神経、運動神経があってのことです。

この愛梨の動きは、実際に対戦した第一高校の菜々美が

「……あんなの人間に出せるスピードじゃないよ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と口にしていましたが、それはこのあり得ない速度のことだと思われます。

そして決勝戦が終わりました。

結果は愛梨の優勝で、60点。そして敗れたスバルは20点と大差がついての優勝でした。

スタジアムの観客席の上の高い所にある通路では、今日は試合がない、ほのかがいました。

「……スバル。残念だったね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、試合結果が表示された巨大な電光掲示板を見て、友人を案じて曇った表情でそう言いました。

「うおぉ! 愛梨、さすがじゃなぁ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ふいに横から声がしました。

ほのかは声の主を見ると、そこにいたのは第三高校の四十九院沓子でした。

「へ?」「ああん?」「「あ……」」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ほのかと沓子、妙に息が合っています。

「ああ、お主は昨日の光使いではないか。奇遇じゃなぁ」

「……あ、……うん」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

グイグイ来る性格の沓子に、ほのかは圧倒されて、曖昧な返事になってしまいます。

「2位の選手はお主の友達か? トリプルスコアとは言え、愛梨から二桁得点するとは、なかなかやるのぉ」

「……でも、こんなに差がつくなんて。……首元の光と関係あるのかな?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ほのかは沓子に言葉を返します。ですが、それはどちらかと言えば独り言のようなものでした。疑問に感じたことが、つい口に出てしまったようです。

その小さな言葉を沓子は聞き逃しませんでした。

「ホォ。お主、あの光が見えたのか?」

「……へ?」

「あれが見えるとは、そうとう光に感受性が高いのじゃな。昨日の閃光魔法の精度も頷ける。――お主が見たのは愛梨のネックレス型CADの光じゃ。最小限の魔法式しか入っていないため、ごく微量の光のはずじゃが、よく見えたものよぉ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子は、ほのかの能力が気に入ったようですが、ほのかはもともと光魔法が得意技ですし、一高学年総合2位と言う深雪の次に出来る子なので、当然と言えば当然です。

ここで画面はほのかと沓子のシーンから、愛梨の魔法の説明に入ります。

眼球や神経、耳や手と言った人体の各パーツを表示しての説明なので、理解しやすく嬉しいです。

「愛梨の魔法は知覚した情報を直接、精神で認識する魔法と、打ち返す、走る、CADを操作する、それらの動きを精神から直接、肉体に命じる魔法じゃ」

「……そ、それってつまり、考える前に身体が動くってこと?」

「正確には見える前に、じゃな。愛梨がエクレールと呼ばれる所以じゃ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子が自慢げに話します。沓子にとって愛梨はそれだけ大事な友人だと言うことがわかります。

「……そんな魔法が。……でも、そんな大事なこと、私に教えて良かったの? ライバルチームだよ?」

「問題ない。愛梨の実力なら知られたところでハンデにもならんからな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

このどこまでも開けっぴろげな沓子に、さすがのポンコツ系美少女ほのかでも、思わず苦笑です。

「見たところ、お主もひとりで『アイス・ピラーズ・ブレイク』の観戦じゃな? 良かったら、儂といっしょに見んか?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、強引に迫る沓子に対して、ほのかはこわばった口を見せるだけでした。

そして始まる『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子予選。

ほのかと沓子の妙なコンビの姿は観客席にありました。向かって右側には沓子が満面の笑みのワクワク顔で、鼻歌交じりに座っているのとは対照的に、ほのかは俯き加減で、心ここにあらずといった表情です。

(……押し切られてしまった。私って本当に押しに弱い。気をつけなきゃ……)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

後悔、懺悔と言った雰囲気でブルー気分のほのかは、心の中で自己反省をしています。

「――そうじゃぞぉ。お主はちょっと危なっかしいからのぉ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

絶妙のタイミングで沓子がほのかに話しかけます。

その言葉で、ほのかは我に返ります。

(――私、口に出してた?)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ですが、沓子のそれ以上のツッコミはなく、試合が始まるのでした。

「『アイス・ピラーズ・ブレイク』は、自陣の12本の氷柱を守りながら、相手の柱を先に破壊する競技。参加選手たちの衣装にも注目ですっ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、”実況”男性のノリノリの声が響きます。

この説明は適切で、とてもわかりやすく『アイス・ピラーズ・ブレイク』のルールを説明してくれています。

この”実況”は、実は本篇アニメでは登場しません。

スポーツの試合なので、あった方が見ている側が盛り上がりますし、説明もしてくれるので歓迎できる演出です。

考察するに、この”九校戦”そのものがテレビやネットで全国放送されているのですから、あった方が親切だろうと、この”優等生”では採用した案だと思えますが、正しい選択だと言えます。

そして試合場では第三高校の一七夜栞が登場します。

「――栞は『リーブル・エペー』の衣装か。……いい顔じゃ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、沓子が言います。一高の北山雫に『スピード・シューティング』で負けたダメージは、もう残っていないようです。

そして『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の予選が始まりました。

栞は左手首にリストバンド型のCADを装備しており、試合開始の合図と同時に魔法を発動させました。

栞の攻撃で相手側の氷柱の上に魔法陣が生じ、柱は一瞬で砕かれます。

そしてその横、その横と立て続けに柱は破壊されました。それはあっと言う間で実に素早い攻撃です。

相手側の選手は、この様子に戦法を変更して攻撃よりも防御に徹する作戦に切り替えます。

情報強化の出力を上げて氷柱が砕かれるのを防ぐ手段に出たのです。

しかし、「……無駄ね」と、つぶやく栞は不敵な笑みを浮かべるのですが、その言葉通りに氷柱は砕け続けます。

「……情報強化された氷が、あんな簡単に……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

観客席のほのかが驚きの声を上げます。

「あの魔法は、そんなことでは防げぬよ。栞の魔法の基点は空中じゃから、氷への情報強化では魔法の発動は防げぬ。それにいくつもの振動波を発生させているので、波の合成地点では何倍もの威力になるのじゃぁ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

相手校の選手は万策尽きたとばかりに、すでに半分の6本となった残りの氷柱すべてを移動させました。すべての氷柱が栞の振動波の合成地点に配置されてしまっているため、その座標から遠ざけたのです。

ですが、これも通用しませんでした。相手選手の眼前で氷柱が無情にも砕けたのです。

「……やっぱりね。あなたは氷柱の移動のために情報強化の魔法を解いた。そんな脆い氷に幾重もの振動は必要ない。――フィニッシュ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

動揺を隠せない相手選手に構うことなく、栞は振動魔法を発動させ、残った氷柱の残り3本を情け容赦なく、ほぼ一気に破砕させました。

栞の圧倒的なパーフェクト勝ちでした。

「栞、完全復活じゃな!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

観客席の沓子は親友の復活がよほど嬉しいのか、万歳ポーズで祝福します。

横に座るほのかは、一瞬だけそんな沓子の様子を見ます。

(すごくいい顔してる。私も……)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、沓子に感化された様子で、なにかを決心したほのかです。

このほのかが何に対してなにを決心したのかの描写が、この後されておりません。

そのため推測になるのですが、一度スランプになりながらも短時間で克服した栞のことなのか、そんな親友を心から応援している沓子の笑顔になのか、”私も……”は、このどちらかではと考えられます。

そして『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子予選は続きます。

次は第一高校の明智エイミィが乗馬服姿で登場です。手にしているCADですが、見た目はショットガンです。

「イエェイ~、お待たせ~。みんなのハートを打ち抜くぞぉ~。バアアアンっ~!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

相も変わらずノリノリなムードメーカー、エイミィです。その姿には緊張などかけらも感じさせません。

ここで舞台は2095年7月21日の第一高校へと戻ります。

場所は広い会議室。いるのはエイミィと、その技術スタッフである司波達也です。

「エイミィは、構造物を移動させるのが得意なんだよな?」

「うんっ。かなり大きいのも扱えるし、発動速度も自信あるよぉ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ふたりが行っているのは、九校戦の『アイス・ピラーズ・ブレイク』での使用魔法を決める打ち合わせです。

「そうか、それなら『アイス・ピラーズ・ブレイク』の氷柱を、ひとつの構造物として移動させることはできるか?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、達也はエイミィに問いかけます。

「もちろんっ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

なにかワクワクするような話になりそうだと察したのか、エイミィが身を伸ばして主張します。

ここでエイミィの幼い頃の回想シーンとなります。

場所はイギリスの祖母の家の敷地の平原で、森の前です。幼いエイミィの前には細長い巨石数本が輪になるように直立して配置されています。

「――何を隠そう子供の頃、実家の庭にあった石柱を動かして遊んでたんだよねぇ。スト~ンヘンジ的なヤツぅ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィは得意気にそう言います。

「……そ、それは。……すごいな、いろんな意味で……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

達也は返答に窮したらしく、珍しくうろたえ気味な言葉を返します。

本当は、”それは貴重な遺跡だろ、それで遊ぶな”と言いたい気持ちが伝わってきます。

「まあ、グランマには、すっごく怒られたけどぉ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

幼い頃当時のシーンでは、巨石を動かせたことで喜ぶエイミィの後ろから、無表情で近づく激オコの祖母の姿が映りました。

結果は見なくてもわかります。

「そういう経験があるのなら好都合だ。その方向で魔法を組み立ててみよう」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

達也はコンピュータ画面に向かったまま、エイミィにそう告げます。

そしてエイミィは、達也が行っている調整作業のためのプログラミング内容が表示されたモニタ画面を見つめます。

(……速い。それにこの魔法式、すっごいシンプルで無駄がない。――これなら行けるぅ!!)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そして心の声でそうつぶやき、天才エンジニアの達也が作る魔法式なら勝てると確信した、引き締まった笑顔を見せました。

この心の声を、もし深雪が聞いたら身悶えシーンになること間違いないと思われます。

そして舞台は再びエイミィの試合である九校戦、『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子予選に戻ります。

乗馬服姿のエイミィは、手にしたショットガンの引き金を引く人差し指を軸にして、クルリと回し、腰だめに構えました。

「ではっ!! 行きますかっ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

試合が始まりました。

「行っくやえいぇっ~!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィはお得意の謎言語で叫びながらの魔法発動です。

すると一本の氷柱が敵陣方面へとズリズリ動き、そして横倒しになりました。

「――ど~したぁ、明智選手。自陣の柱を倒してしまったっ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

実況の男性が悲鳴交じりに叫びます。

「行っけええええっ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そしてエイミィは己を鼓舞する叫び声を上げて、更に魔法を発動させます。

すると倒れた氷柱がゴロゴロと高速回転して敵陣へと突き進み、相手の氷柱を根本からなぎ倒して行きました。

その様子はまるでピンをなぎ倒すボーリング球技そのものです。

会場からは、どよめきが沸き起こります。

「なんと大胆な! 一本を犠牲にして、相手の柱を狙うとは……」

「さっすがエイミィ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子は予想外の大技に驚嘆し、ほのかは親友の実力を称賛します。

そしてエイミィは勝利しました。

勝利を告げる実況が流れる中、エイミィはショットガン型CADを頭上にかざして満面の笑みを浮かべます。

「きぃもちいいっ~!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

舞台は変わって各校の天幕が張られたテント村。

その第一高校の作戦テントでは一年女子選手たちがそろっていました。

「お疲れ、雫、エイミィ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪が『アイス・ピラーズ・ブレイク』予選を通過した、ふたりの労をねぎらいます。

「お客さんも盛り上がっていたよ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ほのかも、そう言って出迎えます。

「うぇへへぇ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

またまた謎言語で答えるエイミィは、試合終了から間もないようで乗馬服姿のままです。

「勝てて良かった」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

いつものように淡々とした口調ですが、表情にはちょっと笑顔を含んでいる雫です。

「あのふたりだけは落ち込んでいるけどね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そう言った滝川和美は後ろを見ます。するとそこには長テーブルに両肘を付いて頭を抱え俯く、スバルと菜々美の『クラウド・ボール』組がいました。

「……悔しい」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、スバルがつぶやきます。

「……一色さん、強かったね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

菜々美もスバルと同じ反応で、ふたりして、どよ~んとした瘴気を漂わせています。

そのため遠巻きに見る深雪たち一年女子です。無防備に近寄りたくないのかも知れません。

するとここで一年女子チームのムードメーカーであるエイミィが口を開きます。

「元気出しなってぇ~。ふたりともすごい成績だよ~。スバルは準優勝ぉ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、エイミィが告げるとスバルは、ハッとなり我に返ります。

「菜々美も6位入賞でしょぉ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、エイミィの言葉で菜々美も顔を上げます。そこへ意味なく褒め言葉など口にしない雫も助け船を出します。

「ふたり同時入賞は、控えめに言っても快挙」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そして、どんより瘴気にとどめを刺したのは、朗らかな、ほのかです。

「『スピード・シューティング』に引き続き大勝利だって、生徒会長たちも喜んでたよ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

それを聞いたスバルと菜々美は完全復活します。

「「おぉっ……」」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ふたり息ぴったりに反応したスバルと菜々美は立ち上がります。

「フッ。まあ悪くはない成績だよな」

「そうだね~。私も一色さんと当たらなかったら、もっと上位に食い込めたかもだしぃ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

すっかりご機嫌のスバルと菜々美です。

「テンション戻ったけど……」

「これはこれで……」

「うふふ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

それを見ていた雫がぽつりと言うと、ほのかが苦笑気味に応え、そして深雪は安心した顔でした。

すっかりいつもに戻った菜々美が、まだ乗馬服姿のままのエイミィに言います。

「しっかし、エイミィは元気だよねぇ? 昨日もその前も明け方までトランプやってたのにぃ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

すると、それに驚いた、ほのかが反応します。

「ふぇっ? そうだったの?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

スバルが補足のように言います。

「……エイミィは限界まで、はしゃぐタイプだからな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

場面はホテル内の一室の夜中。

ベッドの中央に捨て札となったトランプのカードが散乱し、床に両膝、頭からお尻までをベッドの上で俯せにしているパジャマ姿の菜々美と、同じようにパジャマ姿で両手を広げてベッドの上で俯せて動かないスバルがいます。

そしてベッド上で正座しているのが笑顔のエイミィで、両手にはカードが何枚もあります。

「……た、頼む。もう寝かせてくれ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、力なくつぶやくスバル。

「……明日、って言うか今日、試合なのにぃ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、すでに寝不足決定の菜々美も、囁くような声の抗議をします。

「まだまだぁ!! もう一丁っ!! 」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、元気溌剌なエイミィです。

作戦テント内に場面は戻ります。

「反省しろ。もう付き合わないからな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

菜々美は抗議しますが、エイミィは片手を頭の後ろに回し、見た目は反省モードをしていますが、顔を見ると反省の”は”の字もない平気の平左衛門でした。

「この後は深雪の番だね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

雫が深雪に念押しのように訊きます。

「ええ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪は控えめに応えます。すると画面では雫の顔のアップとなります。

「今大会、深雪の試合は初めてだから、すごく楽しみにしてるよ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

口調や表情はいつもの雫ですが、なにか違います。

「そう。では、ご期待に添えるよう頑張らなくちゃね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪も顔がアップとなります。

これは雫と深雪の駆け引きとして、目線、目力を強調した演出です。

向かい合うふたりの間に立つのは、ほのかです。

(……そう言えば、ピラーズ・ブレイクは全員が勝ち残ったら、雫もエイミィも深雪と対戦することになるんだよね。

……そのとき私は誰を応援すれば良いんだろう……?)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

この時点で、ほのかは深雪、雫、エイミィが勝ち残って戦うことを確信しているように思えます。

心の声では「全員が勝ち残ったら」と言ってはいますが、深雪はもちろん当然で、雫も達也からのサポートを受けていますし、『スピード・シューティング』で優勝している勢いがあります。

そしてエイミィも、達也のサポートであの”氷柱転がし”の魔法を持っています。

あの魔法ならば、まず間違いなく上位に食い込んで来ると分析しているのだと思います。

そしてそれは当然、雫も深雪も同様です。

深雪の試合を楽しみにしてる、と言った雫ですが、深雪の実力ならば、なんの問題もなく決勝に進むと確信していますし、達也のサポートを受けてから自分自身も決勝まで進める実力を持っていると手応えを感じているはずです。

また、これは深雪も同じで、雫、エイミィとは当然ぶつかるだろうな、と確信していると思われます。

この場では、対抗意識をむき出しにすることはありませんが、今後の展開によっては友情にひびが入るかも知れないと互いに意識しているのかも知れません。

「ねえ~。深雪はどんな衣装なの~?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィが尋ねます。

自分も雫も披露してしまったので、まだ未公開の深雪の衣装が気になるようです。

ですが、話題を一新したこのエイミィの発言は、ムードメーカーとしての自覚なのか、偶然なのかは不明ですが、結果的に探り合いのような空気は一掃されました。

「雫もエイミィも気合い入ってたしね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

和美も深雪の衣装が気になるようです。

「私はオーソドックスな服よ。なにかは見てのお楽しみ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、いつもの微笑になる深雪でした。

そして時間が過ぎ、舞台も『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の会場となります。

第三高校の生徒たちがまとまって座っている中に、愛梨、栞、沓子の三人が並んで着席している姿が見えます。

「……次は、いよいよあの選手」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

抑揚のない声はいつもですが、少し緊張のようなものを感じさせるのは栞です。

「愛梨は当初から気にしておったからな。楽しみじゃな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子は相も変わらずのマイペースで、特に気負いなどは感じません。

「ええ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

愛梨は一見、いつも通りの冷静さですが、顔つきを見ると少々険しい印象です。やはり深雪のことをかなり警戒しているのが伝わります。

(……私と同じく、上級生に交じって『ミラージ・バット』本戦に選ばれた実力、見せてもらうわ)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

様々な人物たちの様々な思惑が交差する中、いよいよ司波深雪の試合が始まります。

深雪が乗る台が徐々に登って行きました。

一高の観客席には雫、ほのか、エイミィ、和美、スバル、菜々美と一年女子チーム全員が固まって座っています。

「さあて、深雪はいったいどんな格……好……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィのセリフは途中で途絶えました。せり上がる櫓に乗る深雪の姿が見えたことで、度肝を抜かれたようです。

そしてそれは三高の愛梨たちも同様で、思わず息を飲んでしまいます。

深雪の衣装は、白衣に緋袴の巫女姿でした。一陣の風が吹き、長い髪と衣の裾がはためきます。

もともと深雪は濡羽色の長くつややかな髪の持ち主で、大和撫子な容姿をしています。

その深雪が巫女の装束を纏うことで、美しさだけでなく神々しさまでも加わり圧倒的な美少女となりました。

“女神降臨”と言う言葉が、この場にはいちばん似合った表現かも知れません。

「きれい……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そう思わずつぶやいてしまったのはエイミィです。

「すごく似合っている……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

手放しの絶賛は、ほのかです。

「……オーソドックス?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

はてな? となってしまったのは雫です。

先ほど深雪が”自分の衣装はオーソドックス”と言ったことに対して疑問があるようで、”ちっともオーソドックスになっていない”と言いたげでした。

そして深雪とは反対位置にいる対戦相手ですが、まだ試合が始まっていないのに深雪の圧倒的な存在感に、すでに打ちのめされています。

「……気の毒に。相手選手が完全に萎縮してしまった」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、本当に”気の毒”に思っているのかどうかはわかりませんが、一応は相手を思いやった風の発言をしたのは第一高校の渡辺摩利です。

ここは高い階で、ガラス越しに試合会場が見渡せる広い部屋で、競技場の特別な部屋を思わせますが、その位置からすると、もしかしたら空いている貴賓室なのかも知れません。

そしてここにいるのは摩利と七草真由美、五十里啓と千代田花音、そして司波達也です。

「やっぱり深雪さんの衣装も作戦の内なの?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

真由美が達也に問います。

「君らしいな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

続けて摩利も発言します。

「別段、変わった衣装ではありません。日本では古来より使われる一般的な魔法の装束ですよ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

問われた達也は淡々と返答します。

ですが、達也の返答は、真由美と摩利が訊きたかったことへの回答となっておりません。

ふたりが訊きたかったのは、巫女服を選択することが珍しいと言っているのではなく、深雪の魅力が引き立つのは和装で、それを知った上での選択なのかを訊きたかったのだと思われます。

「……なんかズレているのよね、この子」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、真由美が摩利に耳打ちをします。

「……うむ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、摩利は同意の返事をします。

この真由美と摩利のやり取りを見ると、知識、雑学、教養に優れる”知”の完璧超人の達也なのですが、人と人との微妙なやり取りには気づかないと言った欠点があることを、真由美、摩利と言った親しい人たちにはすっかり見抜かれているようです。

場面は競技場に戻ります。

せり上がった櫓の上に立つ深雪。

(……まずは落ち着かなくては)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

心の声でそうつぶやき、右手は胸を抑え、左手には情報端末型のCADが握られていて、そのまま目を静かに閉じます。

(私の魔法は意識しただけで、事象に干渉してしまう。フライングで担当技術者のお兄さまにご迷惑をかけるなど、もってのほか)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そしてシグナルが灯り、試合が始まります。

深雪は一切の迷いもなく、左手を前へと伸ばし魔法を発動させました。

その魔法陣は相手側の氷柱たちの頭上すべてを覆う巨大なものでした。

自陣側には冷気を纏う靄が発生し12本の氷柱を守り、一方、相手側の12本の氷柱は陣地一帯に空気が揺らぐほどの熱気が満ち、すでに氷柱はドロドロと溶け始めていました。

「……こ、これは……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

相手選手は、魔法こそ発動させている様子ですが、あまりのことに激しく動揺してしまい、まともな思考を保てません。

一方の第一高校の観客席では、エイミィが驚愕の表情で言葉を発します。

「……こ、この魔法って、まさか……!?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィの右横に隣に座るほのかも口を大きく開けて固まっています。

深雪のことなので、そうとう威力のある魔法を行使するだろうとは思っていたのだと思いますが、発動された魔法があまりにも予想外、想定外、そして規格外だったようです。

そしてほのかの右隣に座るのが雫ですが、これほどのことが起きても、いつもの平常運転の無表情です。

しかしこの『アイス・ピラーズ・ブレイク』であれほど深雪を意識し、決勝で対戦することを確定事項にしていることから、深雪のこの魔法を見て、この魔法と戦うことを覚悟した表情なのかも知れません。

そして第三高校の観客席でも動揺は広がっていました。

「中規模エリア用振動系魔法《インフェルノ》っ……!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

愛梨が深雪の魔法を見事に言い当てました。その表情を見るに、さすがに驚きが出ています。

「なにぃ!? あの高等魔法か?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子が応えます。その名前は聞いたことはあっても実際に見るのは初めてのようで、愛梨を見ることなく、視線は競技場を見たままでの返答でした。

「……そんなっ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

常に冷静な栞ですが、さすがにこれには驚きを隠せなかったようです。

(……灼熱の地獄で相手の氷を焼き、自陣の氷を超低温の檻で完全防御。

……こんな大技を使う高校生がいるなんて。何者なの? 司波深雪……)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪の魔法に驚天動地した愛梨は、心の声で驚きと恐れを告げるのでした。

そして試合はすぐに終わりました。

相手側には氷柱は1本もなく、自陣の氷柱12本はすべて無事。当然と言えば当然の、まったく危なげのない深雪のパーフェクト勝ちでした。

第一高校の観客席では、ほのかが両手の握りしめて勝利を味わっていました。

「すごいね。深雪っ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そしてほのかの後ろの列に座るスバルがしみじみとつぶやきました。

「……ここまでとはな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪のことはスゴイスゴイと聞いてはいたのでしょうが、深雪の凄さがここまですさまじいとは想像していなかったのだと思います。

そして雫ですが、言葉は発していませんが、その表情には試合前にはなかった不安が浮かんでいます。

おそらく雫もスバル同様に、深雪の凄さがここまでとは予想していなかったところに、間違いなく生まれて初めて見たであろう《氷熱地獄:インフェルノ》を目の当たりにして、彼我の戦力差をまざまざと見せつけられてしまったのだと思います。

そして場面は、競技場から去ろうと廊下を歩く三高の愛梨、栞、沓子の三人組となります。

先頭を歩く沓子が立ち止まり、後ろのふたりに振り返ります。なにやらご機嫌な様子の沓子です。

「いやぁ~、ええもん見たのぉ。お茶でも行くか?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

その様子を見て栞が言います。

「沓子はマイペースね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そして、愛梨は思い詰めた顔で、心ここにあらず状態となっています。

その愛梨の表情を見てなのか、それとも愛梨と栞の胸中を察してなのか不明ですが、沓子がふたりに話しかけます。

「ふたりはええのぉ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子がそう告げた瞬間に、愛梨が「え?」と我に返ります。

「あやつと対戦できるかも知れんのじゃから」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子のこの発言を予期していなかった栞は、すぐさま問います。

「対戦したいの?」

「そりゃ、そうじゃろう。あれぐらい高位の魔法師と思いっきりぶっ放せる環境で相対することなど、たぶんもう二度とないぞ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

沓子はこの三人の中で、明るさをもたらすムードメーカーなので、愛梨と栞を元気づけたい気分もあるのでしょうが、言葉に混ぜた”司波深雪と戦える機会”があるふたりに、”恵まれている”ことも伝えたかったのだと思います。

余談ですが、愛梨は『クラウド・ボール』新人戦と、『ミラージ・バット』本戦に出場。一七夜栞は『スピード・シューティング』新人戦と『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦、そして四十九院沓子は『バトル・ボード』新人戦に出場となっています。

「……そうね。確かに司波深雪は、とても高い魔法力を持った選手。だからこそ、彼女に勝利することには大きな意味があるわ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

愛梨が覚悟したかのような表情と口調で語ります。

「単なる魔法の力比べではなく、ルールに則った競技である限り、どんな強い魔法師にも勝つことは可能よ。……そのための訓練を積んできた。だから私たちは絶対に勝てる」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

この愛梨の言葉に強がりはありません。

自分たちは、司波深雪と言う頂点を十二分に認識した上で、敢えて挑む挑戦者としての心構えであると言えます。

九校戦前夜に行われた懇親会(魔法科高校の優等生 第6話「九校戦、開幕です」)で見せた深雪を見下す高慢な態度とは正反対で、客観的に、冷静に、自分を見つめ直した結果だと言えます。

「……そのとおりね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

栞の返事には気負いはなく、いつもの冷静な栞です。

「そうじゃぞぉ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

場面は移り、ホテル内の廊下。

乗馬服姿のエイミィがひとり歩いています。そして途中でふと歩みを止めました。

「……わかってはいたけど、なんて威力なの深雪。もし対戦相手になったらと思うと、胃が痛くなるよぉ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィにしては珍しい落ち込みモードです。

いくら親しい仲だとしても試合は試合。全力を出して勝ち負けを決めなくてはなりません。

ですが《インフェルノ》を間近で見てしまったことで、深雪をレベル差がありすぎて絶対に勝てないラスボスとして認識してしまったようです。

「……あれ? エイミィ珍しいね。そんな不安そうな顔するなんて」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

向こうからほのかがやって来ます。

「私だってビビッちゃうことくらい、あるよぉ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

普段は見せない弱気な顔のエイミィを見て、なにか合点がいった、ほのかが発言します。

「……そうだよね。エイミィの次の相手、強敵だもんね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

心中お察ししたと思い込んだ、ほのかがそう告げるのですが、エイミィは理解できないようで目が点になりました。

「……ふぇ?」

「ほら、『スピード・シューティング』にも出てた三高の一七夜選手。試合見たけど、あっという間に相手の柱を粉砕してたわ」

(――ふぁああああっ!! しまったぁあっ!! 深雪との対戦の心配してる場合じゃなかったぁぁぁっ……!! どうしよぉ~)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィはアワアワとなり、心の声で自分の迂闊さを認識します。そしてガックリと両肩を落とすエイミィでした。

時は進んで夜。

ホテル内の大広間では立食式の夕食が始まっていました。

ここは部屋の広さから8月1日に行われた懇親会に使われた広間のようで、第一高校の生徒たちの姿が大勢見えます。

他の制服姿が見えないことから、この時間は一高の貸し切り状態となっているようです。

「司波くーん、ありがとー。お陰でなんとか入賞できたよー」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

第一高校の女子選手のひとりが達也にお礼を言っています。

セリフの内容から達也が技術スタッフとして担当した女子生徒のひとりのようです。

ですが、顔も声も見慣れない選手なので、一年女子チームではなく、上級生の選手だと思えます。

「深雪ぃー」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

今度は深雪が呼ばれます。その声は一年女子チームの滝川和美でした。

「深雪の《インフェルノ》すごかったー」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

和美は目がキラキラしているので、深雪に魅せられてしまい、完全にファンになってしまったようです。

「あれも、司波くんのお陰なのぉ?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

和美の横にいる春日菜々美が尋ねます。

「ええ、もちろん。お兄さまなくしてはできない魔法だったわ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪は嬉しそうに微笑します。とても品のある笑顔です。

「えー、やっぱりそうだったんだぁ-」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

菜々美だけじゃなく、周囲の女子選手たちが称賛の声を漏らしていました。

(良かった。お兄さまの実力がみんなに認められて――)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪は背中を向けている達也をチラリと見、心底嬉しそうな顔でした。

場所は代わって別のテーブルとなります。

そこには生徒会長の七草真由美と風紀委員長の渡辺摩利の姿があります。

深雪は料理が載った取り皿を持ち、摩利はジュースの入ったグラスを持っています。

「一年女子のテーブルは、いい雰囲気ね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

真由美が摩利に話しかけます。

「そりゃ、ほぼ上位独占だからな。特にアイツが担当したところは全勝だ。

……達也くんのサポートを断った結果、男子は伸び悩んでいる。明暗くっきりだな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

真由美が視線を一年男子に移します。するとそこには俯いて元気がない森崎駿の姿が見えました。

「……あらら」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

摩利の容赦ない評価に、真由美は苦笑ぎみに応えました。

場所はまた代わって一年女子チーム集まっているテーブル付近となります。

そこには取り皿によそわれた分厚い生ハムのような”肉”をフォークで持ち上げる様子が描かれています。

トマトや葉野菜もありますが、圧倒的に”肉”が多いことで、肉食女子の取り皿なのは確実です。

その分厚い”肉”を大口でパクつくのはエイミィでした。一口で”肉”を喰らい咀嚼して飲み込むと、憂鬱な表情となり、溜息を吐きました。

「……ついてないなぁあ~。あとひとつ勝てば決勝リーグ進出なのにぃ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

ついついグチが出てしまうエイミィ。

「まだそんな顔してるの? 司波くんのサポートもあるんだから自信持って」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

和美がエイミィをたしなめます。

「それはわかぁってるんだけどさぁあ~。でも、明日のこと考えると自信も食欲もなくなっちゃうよ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そう言いながらも、もぐもぐと”肉”を咀嚼するエイミィ。

「……あるじゃん食欲」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

和美はエイミィのとんちんかんにあきれ顔でツッコミを入れるのでした。

その後、この立食式の夕食はお開きになりました。

大広間を出、廊下へと歩き出す第一高校一年女子チーム+司波達也たちは、大広間へと向かう第三高校の女子選手たちと出会います。

先頭を歩いているのは一色愛梨です。

「あら? 一高のみなさん、こんばんは。ご夕食でした?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

毅然とした態度で話しかけるのは愛梨です。

そして、運悪くこのときたまたま先頭を歩いていたのは、ほのかでした。

「……あ、あのぉ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、押しに弱く気も弱いほのかは、愛梨に気圧されてしまい返事ができません。

そのとき、ほのかの背後から深雪がすたすたと歩き出し、ほのかの前に出ます。

「ええ。お先に頂きました。皆様はこれから?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、一歩も引くことなく愛梨と対峙します。

愛梨は深雪の堂々とした振る舞いに驚いたのか、一瞬うろたえる表情を見せますが、言葉を発します。

「ええ、入れ違いで残念でしたわ。でも、ここでお会いできて良かった」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

このとき、深雪の後方にいるエイミィが映りますが、戸惑っている表情です。

その理由は不明ですが、愛梨の後方に一七夜栞の姿を見たのかも知れません。

「司波深雪さん。私は以前、あなたを侮った発言をしました。しかし私の認識が間違っていたことを、はっきりと悟りました。

ご無礼謹んでお詫びします。あなたは私たちの世代でトップクラスの魔法師。

だからこそ、私はあなたに勝利するために全力を尽くし、この九校戦を第三高校の優勝で飾ってみせるわ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

理路整然と自分の意見と決意を述べる愛梨と、無言のままそれを聞く深雪の視線と視線が真っ直ぐにぶつかります。

まるで戦いは、もう始まっているようです。

そこへ遅れてこの場に来た、真由美と摩利が登場します。

「あら~、今年もやってるわねぇ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

嬉しそうに笑顔になる真由美。

「おい。喜ぶな」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

すぐに摩利がツッコミます。

このふたりは今回が3度目の九校戦ですので、以前にこのようなやり取りを見たことが多々あるのだと思います。

そしてもしかしたら、自分たちもやっていたのかも知れません。

とにかく、三年生の真由美や摩利にとって、この深雪と愛梨のやり取りに、”青春”を見たのだと思います。

「――そうですね。もちろん私も、あなたに負けるつもりはありません。お互い全力を尽くして戦いましょう」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

深雪が納得して自信たっぷりに、愛梨に告げて右手を差し出します。

その深雪の右手に愛梨も右手を出し、ふたりは握手しました。

そして互いに軽く、フッと微笑するのでした。

深雪の背後にいた、ほのかやエイミィたちは気が気でない様子でしたが、その握手を見て安堵します。

その場には達也もいるのですが、最初から最後まで関わることなく冷静にこの事態の推移を見ているようです。

(――ふたりともスゴイ。負けることなんて全然考えてない。……カッコイイっ~)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

心の声でそう言ったエイミィが、ちょっとばかり頬を染めます。

(――私もっ)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

勝てる勝てないをあれこれ悩むのではなく、不惑で全力を尽くすのみ。エイミィはこんな感じの決意をしたのだと思われます。

そして真夜中のホテルの部屋。時計は午前3:25を表示しています。

その部屋の窓側ベッドには、横たわりながら笑みを浮かべているエイミィの姿がありました。

(――まだ負けるって決まった訳じゃない。とにかく全力で戦う。それだけだよねっ)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

そう心の声で決意表明したエイミィは、目を閉じます。……ですが、すぐに目を開けてしまい上半身を起こしました。

「……むはっ。よぉぉしっ!! やるゾォ!! ビエッタ……」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と、叫びます。そしてセリフの最後は謎言語ですが、これは同室の和美に枕を投げつけられたからでした。

「早く寝なさいっ!!」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

所構わず賑やかなエイミィですが、この場は静かにしないと怒られるのも無理ありません。

やっぱりエイミィはエイミィでした……。

魔法科高校の優等生 第8話の見どころ


魔法科高校の優等生第8話「氷熱地獄(インフェルノ)」の見どころは2つありますので詳しく見ていきましょう。

エイミィの”氷柱転がし”

ノリノリも悪ノリも大好きな元気いっぱい美少女。これがエイミィです。

とにかく陽気で明るくて、気がつけばエイミィの周りには笑顔にあふれている。そんなことができるムードメーカーなのがエイミィです。

そしてそのエイミィですが、司波達也と出会って担当エンジニアになってもらったことで、この九校戦で魔法の才能が一気に開花しました。

もともと国立魔法大学付属第一高校に一科生として入学していますので、優秀な魔法師ではあったのですが、それ以上に強くなったと言えるのです。

そんなエイミィは『スピード・シューティング』新人戦女子で2位となり、そして次の出場競技である『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子にも好成績の期待が高まりまっていました。

そんな中、エイミィが試合で見せた新技が”氷柱転がし”だったのです。

自分の氷柱を勢いよくぶつけて相手の氷柱をぶっ壊すと言う、誰もが予想だにしなかったコロンブスの卵的な戦術で、とにかく豪快な大技です。

この”氷柱転がし”魔法はエイミィのために達也が開発した魔法です。

そして、なぜ達也がこの魔法を開発したのかにはいくつかの理由がありました。

そのひとつが『アイス・ピラーズ・ブレイク』のルールです。

この競技は自陣の12本の氷柱を守りながら、敵陣の氷柱12本を破壊する競技で、先にすべての氷柱を全滅させた方が勝ちとなる、少々荒っぽい競技です。

そのために取る手段として、魔法を使って相手の氷柱を砕く、溶かす、などが通常な戦法で、ほとんどの選手が採用している戦い方です。

ですがエイミィの特性を考慮すると、移動系魔法の方が効率的に相手側の氷柱を壊すことができると達也が判断したのが最初の理由です。

そしてふたつめが、エイミィの魔法特性です。

エイミィは幼い頃から重くて大きいモノを魔法で動かすのが得意で、昔、母方の実家である英国ゴールディ家で、広大な敷地に存在する遺跡の巨石を動かしていたほどの腕前なことから、その魔法の応用が有効だと判断したのが、ふたつめの理由です。

そこで達也は、相手陣地にある氷柱には一切手を付けず、自陣の氷柱を高速移動させて、ぶつけて破壊すると言う超荒技を開発したのです。

このエイミィが使った、単純ではありますが破壊力抜群な攻撃は”優等生”オリジナルのシーンで、本篇アニメである「魔法科高校の劣等生」では登場しません。

本篇アニメの九校戦でも、エイミィ自体は登場するのですが、その魔法のシーンはなく、事後報告的に『アイス・ピラーズ・ブレイク』で勝ったと描かれているだけとなっています。

そして今回のエイミィの”氷柱転がし”戦法は、使用できる、できない関わらず、イメージ的に使用できる人物が限定され過ぎていると言えます。

身も蓋もないですが、これほど豪胆、悪い言い方をすれば下品な戦い方が許されるのはエイミィ、それ以外では第一高校二年の千代田花音くらいだと思われます。

エイミィと花音。

このふたりに共通するのは、細かいことは気にしない豪快さで、花音の場合は得意魔法として”地雷原”があり、相手陣地内の大地を派手に揺さぶることで、敵の氷柱をまとめて揺さぶりぶっ壊すと言うガチンコ勝負の魔法を使います。

(魔法科高校の劣等生 九校戦11話)

そしてエイミィの方ですが、この氷柱をぶつけると言う力技も、やはりガチンコ勝負の魔法です。

ド派手でやかましいガチンコの魔法を使う花音とエイミィは、(直接の交流はなさそうですが)会えば気が合う間柄になれそうです。

そこでこの氷柱を使って氷柱を破壊すると言うエイミィの魔法ですが、ルール違反にはなりませんので勝ち進むのに問題はないのですが、合法となっているのは、はっきり言ってルール上、想定外だったからだと思われます。

それは、他の競技に当てはめるとわかりやすいです。

例えば、野球にて場外ホームランの球を、守備側野手が球場の外まで飛んで行って空中でボールをキャッチして、守備位置まで地につかずに戻れば判定はアウトを取れます。

バスケットボールでも、ボールを持ったままの状態では歩数制限が決められていますが、ボールを持ったまま飛行して、ゴールにボールを落としても得点になります。

また、大相撲で土俵外に押し出された力士が、身体の一部が地に着く前に飛んで、土俵に戻っても負けにはなりません。

ですが、これらは飛べる選手が”今まで存在しなかった”と言うことを前提に作られたルールです。

つまり、エイミィの”氷柱転がし”も、過去の試合でこれを行った選手がまったく存在しないので、それに該当する記述がされていないと言うルールの穴をついた戦法だと思えます。

そしてこれは、エイミィの”重い物を速く運べる”と言う魔法の特性を活かして、達也がそれを実現させたエイミィだけのワンオフ魔法で、花音の”地雷原”同様に、エイミィの代名詞となる魔法と言っても差し支えがないと思われます。

この”氷柱転がし”魔法は今回の第8話「氷熱地獄《インフェルノ」》と、次回の第9話「あなたがいたから」に登場しますが、絶対に見逃せない見どころと言えると思います。

エイミィの目が点。大事の前の小事と言うべきか……。

今回の第8話では、とても多く登場するのが、本名:アメリア・英美・明智・ゴールディ。通称エイミィです。

エイミィはその天真爛漫でノリノリな性格から、一高のみんなに好かれるかわいらしい少女です。

見た目とその性格から学業は苦手に見えますが、実は優秀で、そのことからも九校戦一年女子チームに選抜されています。

そのエイミィですが、司波達也が技術サポートなったことで才能が開花し、『スピード・シューティング』新人戦女子は2位になると言うすばらしい実績を残しています。

そしてエイミィが参加するもうひとつの競技である『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子が始まり、エイミィはド派手なオリジナル魔法”氷柱転がし”で予選を勝ち進みます。

ですがその後、友人である司波深雪が『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の予選で『氷熱地獄《インフェルノ》』を披露しました。

エイミィを始め、チームメイトたちはもちろん他校の選手たちも初めて間近で見た中規模エリア用振動系高等魔法と、それをやすやすと使いこなすと言う桁違いのレベルを持ち、高校生の枠を遙かに超えてしまっている深雪に畏怖を抱いてしまいました。

深雪ショック。

それはエイミィも同じでした。仲が良い友人、だけど『アイス・ピラーズ・ブレイク』で上へと勝ち進んでいけば必ず対戦することになる相手。

「……わかってはいたけど、なんて威力なの深雪。もし対戦相手になったらと思うと、胃が痛くなるよぉ~」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

これは紛れもないエイミィの本心です。

そんなとき、廊下でばったり会ったのが、友人のほのかでした。

ほのかは落ち込みモードとなっているエイミィの心中を慮って、次の発言をするのです。

「……そうだよね。エイミィの次の相手、強敵だもんね」

「……ふぇ?」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

このマヌケな返事もエイミィの本心でした。ほのかの真意がまったくわからないのです。

なので目が点です。

ほのかは続けます。

「ほら、『スピード・シューティング』にも出てた三高の一七夜選手。試合見たけど、あっという間に相手の柱を粉砕してたわ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

驚天動地でした。

(――ふぁああああっ!! しまったぁあっ!! 深雪との対戦の心配してる場合じゃなかったぁぁぁっ……!! どうしよぉ~)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

エイミィは口をアワアワと動かして、動揺してしまいます。

“大事の前の小事”と言うのでしょうか……。

あまりにも深雪のインパクトがすごかったため、三高の一七夜栞と言う強敵の存在をすっかり忘れていたのです。

栞がこのことを聞いたらきっと氷の表情で激怒するに違いありません。

この”目が点で口がアワアワ”のエイミィの表情と、いかにもエイミィらしい些事は気にしないウッカリさんらしさが見どころです。

魔法科高校の優等生 第8話のネタバレ感想


魔法科高校の優等生第8話「氷熱地獄(インフェルノ)」のネタバレは2つありますので詳しく見ていきましょう。

波の合成

今回の「魔法科高校の優等生 第8話 氷熱地獄《インフェルノ》」では、第三高校の一七夜栞が『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子に出場します。

栞は前回の第7話「数学的連鎖《アリスマティック・チェイン》」新人戦女子において、第一高校の北山雫に惜敗してしまい、その後どん底の精神状態となってしまいましたが、見事復活し出場することができました。

そしてこの『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の予選でも、《アリスマティック・チェイン》同様に独自の魔法を行使して、相手を一方的に破ります。

相手選手は自陣の氷柱12本すべてに情報強化を施しています。それは栞が行使した魔法攻撃による情報改変を防ぐためで、事象への干渉をさせないようにするためです。

つまり自陣の氷柱が破壊されないように、氷に直接行使された魔法を無効にする手段を用いていました。

にも関わらず、相手選手の氷柱は栞の魔法によって、あっさりと破壊されてしまいます。

「あの魔法は、そんなことでは防げぬよ。栞の魔法の基点は空中じゃから、氷への情報強化では魔法の発動は防げぬ。

それにいくつもの振動波を発生させているので、波の合成地点では何倍もの威力になるのじゃぁ」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

これは、三高の四十九院沓子が隣で観戦している一高の光井ほのかに言った説明です。

ここで沓子が語った栞の魔法が、振動”波”の”合成”であると言った単語にピンと来た方も多いと思います。

この”波の合成”は、実は本篇アニメである「魔法科高校の劣等生 入学編2話、3話」に登場しているのです。

それは、主人公である司波達也と生徒会副会長の服部刑部との模擬戦で、達也が服部を破った魔法でした。

試合開始の瞬間に人並外れた体術を行使した達也が、一瞬で服部の後方へと回り、そこで背後から魔法を発動させて服部を昏倒させたことで勝負は決まりました。

このとき達也が使った魔法は振動の基礎単一系魔法で、サイオンの波を作り出して服部に激突させたことで勝利したのです。

この模擬戦に立ち会っていた生徒会長の七草真由美は、達也がサイオン波を使ったことは見抜いていたのですが、その魔法に服部を失神させるまでの威力があるとは思えないとの発言をしたのですが、生徒会会計の市原鈴音がその仕組みに気づきました。

服部を倒した魔法は「波の合成」でした。

達也は振動数の異なるサイオン波を三連続で作りだし、三つの波がちょうど服部と重なる位置で合成されるように調整して三角波のような強い波動を作り出していたのです。

三角波とは、進行方向が異なるいくつもの波が重なることで生じるとても危険な大波のことで、波頭の形が三角形になっているのが特徴です。

そのことから達也が服部に使用した魔法もサイオン波ひとつひとつはそれほどの威力がないのですが、重なることで強い力となった波をぶつけたと言うエピソードです。

この”波の合成”は達也のオリジナル魔法とは言えませんし、栞が達也の使った魔法に着想を得て編み出した訳でもありません。

ですが、達也や栞のようないわゆる”アタマの良い人”ならば必ず思いつく工夫された魔法のひとつが、この”波の合成”なのかも知れません。

ショットガンである必然性

今回の第8話「氷熱地獄《インフェルノ》」では、アメリア・英美・明智・ゴールディ、愛称エイミィの登場が目立ちます。

そんなエイミィですが、『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の予選試合では、乗馬服を戦装束として身につけて登場します。

その姿は英国人の血を引き、部活も狩猟部であることから、とても似合います。そして構えるCADはショットガン型となっています。

乗馬服で狩猟部なのですから、銃を模したCADは適していると思います。

ですが猟銃は通常、ライフル銃とショットガン(散弾銃)があり、あえてショットガン型を選んだのには理由がありました。

その理由は原作小説である「魔法科高校の劣等生SS」と言う作品集に収録されている「ショットガン!」と言う題名の短編小説です。

この「ショットガン!」は、やはりと言うか当然と言うかエイミィが主役となり、来年2096年夏の九校戦を描いたものです。

2096年九校戦では、今回2095年とは異なる競技があり、そのひとつが『ロアー・アンド・ガンナー』女子ペアです。

この競技はボートに乗った状態で的を撃ち、その命中の得点で勝敗が決まるスポーツです。

そして”ペア”となっていることから、ボートの漕手と銃で的を撃つ射手の2名で競技を行います。

三年生でボート部の国東久美子が漕手、狩猟部で射撃になれているエイミィが射手となったのは当然の結果でした。

そして担当エンジニアは司波達也に決まっています。

そして練習に入るのですが、当然として問題が発生します。

射手のエイミィは不安定なボートの上からでは、多数登場する的に的確に当てるのが困難との訴えが達也に向けられます。

そこで達也が考案したのがショットガンでした。

見た目そのままにショットガン型CADで、以前使っていたものと同じデザインなのですが、中身が別物でした。

このエイミィのために新しく用意されたショットガン型CADに格納された起動式は「インビジブル・ブリット」だったのです。

「インビジブル・ブリット」とは第三高校の天才魔法師である吉祥寺真紅郎が発見した理論に基づき、真紅郎自身が開発した魔法です。

ただ真紅郎の開発した「インビジブル・ブリット」は一箇所を狙う狙撃型なのに対して、達也が改良した「インビジブル・ブリット」は、この『ロアー・アンド・ガンナー』に特化した散弾型になっており、「インビジブル・ブリット」に達也お得意(トーラス・シルバーが実現化)した「ループ・キャスト」を加えたことで、散弾の機関銃と呼ぶべきすさまじい弾幕を張れるものでした。

「インビジブル・ブリット」とは、指定した一点に加重の圧力を発生させて、対象物に直接加重をかける魔法で、金属の実弾でもなく、液体の弾丸でもなく、ましてや空気弾でもない、と言った不可視の弾丸です。

弾の外れは減点とならない『ロアー・アンド・ガンナー』のルールでは、とにかく当てれば勝ちなので散弾銃の機関銃であるエイミィのショットガン型CADは無敵なのでした。

結果、久美子とエイミィのペアは優勝します。

射撃の極意はスナイパーのように、一点集中で一発で仕留めることにあると思いますが、ド派手大好きで、目立つの大好きで、ノリノリ大好きなエイミィには、腰だめでぶっ放すショットガン型が性格としても向いてますし、テンションもうなぎ登りなことから”エイミィが持つならショットガンだろう”と「魔法科高校の優等生」の製作スタッフの方々も思ったのでは、と思われます。

まとめ

これまで「魔法科高校の優等生 第8話 氷熱地獄《インフェルノ》」をご紹介して参りました。

そこで最後に今回ご案内してきました内容をまとめたいと思います。

●あらすじ概要

2095年8月6日となり、九校戦(全国魔法科高校親善魔法競技大会)も4日目が終わり、日程途中から開始された新人戦(参加資格は一年生のみ)の初日も終わりました。

その夜に司波深雪たち、第一高校一年生女子選手全員の7名すべてが集まって、ホテルの一室でパジャマパーティが行われました。そこでは雫の『スピード・シューティング』新人戦優勝や、同じく明智エイミィと滝川和美の『スピード・シューティング』新人戦2位と3位入賞、光井ほのかの『バトル・ボード』予選突破の話題で楽しく盛り上がっています。

そして好成績を収めることができた理由が達也の技術サポートだったことの称賛などが話題となりました。

深雪から見ると、ほのかや雫、エイミィはすでに親友と呼べる関係でしたが、里見スバル、滝川和美、春日菜々美とも親しくなった様子がうかがえるシーンです。

そして翌日。この日は新人戦女子『クラウド・ボール』の試合があり、第一高校からはスバルと菜々美が出場します。

前日の『スピード・シューティング』新人戦女子のように一高の上位独占の期待がかかりますが、そこには強敵が待ち受けていました。
それが第三高校の一色愛梨です。

トーナメント戦で菜々美は愛梨に一蹴され惨敗。そして決勝戦では、スバルのBS魔法で最初こそスバルが優勢でしたが、愛梨を「エクレール(稲妻)」とたらしめている所以である超高速移動魔法で逆転され、結果は愛梨の圧勝でした。

そして九校戦新人戦女子の次の種目は『アイス・ピラーズ・ブレイク』でした。

ここには精神的スランプから立ち直った第三高校の一七夜栞が出場し、振動系魔法をいくつも展開させて相手の氷柱にぶつけると言う大技を駆使し圧倒します。

そして次の予選の試合となります。

ここには第一高校のノリノリ美少女エイミィが登場しました。エイミィは自陣の氷柱を相手の氷柱にぶつけると言う前代未聞の大技で倒します。

予選はまだまだ続き、次はとうとう一高一年女子のエースである深雪が登場となりました。

深雪に関しては、第一高校の生徒たちにも活躍の期待がかかるのですが、ライバルである第三高校でも注目されています。

そしてそれは当然、愛梨、栞、沓子の三人美娘たちも同様です。

そして試合が始まり、深雪は温存することなく切り札の魔法を発動させます。

それが「中規模エリア用振動系魔法《インフェルノ》」でした。

この魔法には一高も三高も、そしてそれ以外の各校選手たちの度肝を抜きました。なぜならば高校生レベルでは使用できない高等魔法だったからでした。

そしてその夜。

ホテルの大広間での食事を終えた深雪たちは廊下で愛梨たちと鉢合わせます。

そこで愛梨が九校戦懇親会で、深雪に対して見下した発言をした無礼を詫びます。そして深雪と愛梨は全力を尽くして戦い合うことを誓うのでした。

 

●見どころは「エイミィの氷柱転がし」と「エイミィの目が点になるところ」

エイミィの得意魔法は移動系です。

この”優等生”の「第5話 手出しはさせません」でテロ組織ブランシュの工作員たちを次々と木の幹にぶつけるシーンでも、それがわかります。

この移動魔法を活かすために、エイミィの技術エンジニアとなった司波達也は驚天動地の豪快な魔法をエイミィに授けます。それが”氷柱転がし(正式名不明)”でした。

どのような魔法なのかは見れば一目瞭然で、自陣の氷柱を高速で転がして相手の氷柱をボーリングのピンのように、なぎ倒して破壊すると言う単純なもので、本篇アニメでは登場しなかったことから初公開となるものです。

幼い頃、母方の祖母が住む英国の屋敷の敷地にあった、石柱の遺跡の巨石を動かして遊んでいたと言うエピソードが紹介されますが、小さい頃にそれほどのことができたのであれば、今ならもっと大きくて重いモノでも勢いよく動かせられるのは当然と言えます。

今回の「第8話 氷熱地獄《インフェルノ》」では、あちこちで見せ場を作ってくれるのがエイミィです。

『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の予選では、氷柱を派手にぶっ転がすと言うド派手でハチャメチャなエイミィらしい魔法を見せてくれます。

そして、一高女子のエースと言える深雪が、『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の予選に登場し、今回のサブタイトルになっている「氷熱地獄《インフェルノ》」を披露します。

それは、自陣の氷柱12本は強烈な冷気で守り、敵陣の氷柱12本は灼熱の高温で包囲し、すさまじい速度で溶かすと言う、まさに”氷熱地獄”です。

このような高等魔法を使える高校生は、まずいません。そのため敵味方問わず居合わせた選手たちは呆然となり、そして畏怖します。

この《インフェルノ》が与えた衝撃は、チームメイトで友人のエイミィにもダメージを与えていました。

エイミィは、このままトーナメント戦を勝ち進むと深雪とぶつかることになることを理解し、かなりビビッていました。

そのエイミィですが、廊下でほのかと出会います。

元気がないこと(深雪の《インフェルノ》が原因)を指摘されるエイミィですが、ほのかは、次の対戦に不安を感じているのだと思い、

「……そうだよね。エイミィの次の相手、強敵だもんね」

引用:魔法科高校の優等生 第8話

と指摘されるのですが、理解できないので「……ふぇ?」と応え、目が点になってしまいます。

そして、次の対戦相手が第三高校の一七夜栞だと説明されたことで、口がアワアワとなり心の中で絶叫するのです。

(――ふぁああああっ!! しまったぁあっ!! 深雪との対戦の心配してる場合じゃなかったぁぁぁっ……!! どうしよぉ~)

引用:魔法科高校の優等生 第8話

このシーンはエイミィらしさが楽しめるとても良いシーンで見どころとなります。

 

●ネタバレは「波の合成」と「ショットガンである必然性」

《波の合成》

第三高校の一七夜栞が『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子の予選に登場し、相手選手を圧倒して勝利するのですが、その試合で使った魔法は、栞だけが使うオリジナル魔法ではなく、原作小説と本篇アニメですでに登場してた魔法と似た原理を使ったものでした。

栞の魔法は敵陣の氷柱の頭上から、いくつもの振動波を発生させて氷を破壊するものです。

しかも多数の振動波をただ五月雨式に命中させるのではなく、目標の座標でいくつもの振動波が同時に重なるように展開しているため、威力が何倍にもなっていることで容易には防げない魔法でした。

この栞の振動波の合成(波の合成)と同じ原理のものを原作小説と本篇アニメで使用したのは司波達也です。

達也は「魔法科高校の劣等生 入学編2話、3話」にて、生徒会副会長の服部刑部と模擬戦をしたときに、この”波の合成”を利用した威力を高めた振動系魔法を使ったのです。

達也と栞が共通するのは頭脳派であることから、似たような魔法をどちらも思いつくのかもしれません。

《ショットガンである必然性》

第一高校一年女子選手である明智エイミィは『アイス・ピラーズ・ブレイク』新人戦女子に出場します。

そしてこの競技は選手が好きな衣装で戦えることから、エイミィは自らが所属する狩猟部を意識した乗馬服姿で登場します。

そしてその手にあるのはショットガン型CADでした。

射撃を得意とするエイミィなので、ショットガン型は似合っているのですが、これには別の事情もありました。

それは原作小説である「魔法科高校の劣等生SS」と言う作品集に収録されている「ショットガン!」と言う短編小説が関係してくるからだと思われます。

この短編小説は、翌年の2096年の夏に行われる九校戦を舞台にしたものですが、その中で主役のエイミィがショットガン型CADを使い優勝する内容となっています。

もしかしたら、今年の九校戦で愛用したショットガン型CADが気に入って、翌年2096年の九校戦でも使用した可能性も考えられます。

拙文を最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。

 

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